今年も無事に大晦日を迎えることが出来ました。
平年よりも暖かい気候でスタートした今年の冬ですが、年末には強烈な寒波が到来して各地で大雪が降っているようですね。
このブログでは、毎回ではありませんが、意識的に冒頭で季節の挨拶をするようにしています。
実は、これには理由があるんです。
うつ病の症状の一つとして、「季節感を感じなくなる」という症状があります。
この症状は、あまり知られていないかもしれません。
私は、リワーク先の心理士さんに教えてもらって、「なるほど確かに」と気付かされました。
リワークや投薬治療を経て、一応は「寛解」と診断された私ですが、今でも季節感は希薄なままです。
「花が咲いてる」「気温が高い・低い」といったことを事実としては認識できますが、以前のように心から季節を感じることは難しくなりました。
冒頭で季節の挨拶をするのは、読んでいただく方に季節感を感じてもらうためでもあり、言語化することで自分自身が季節の移り変わり確認するためでもあるのです。
季節ごとの「風の匂い」って感じられますか?
SMAPの名曲「夜空ノムコウ」では、「冬の風の匂い」という歌詞がありますよね。
風には季節ごとの匂いがあって、季節の変わり目には、それを感じて風流な気持ちになることができるのです。
私は春先の湿っぽくて暖かい風の匂いが好きだったのですが、今では、その匂いに感動できなくなってしまいました。
季節感が感じられなくなると、行事やイベントのワクワク感も無くなります。
今まさに大晦日の朝ですが、平日出勤前のテンションとあまり差がありません。
以前だったら、最終営業日から大晦日気分で、そのままカウントダウンまで突っ走っていたのに。
お寺など大勢の人が集まる場所に行っても、年末のムードに浮かれる人たちが白々しく見えてしまいます。
「数年前まで、あちら側の人間だったのに」と思うと悲しくなってきます。
季節感を感じられなくても、生活に支障はありません。
腹痛や不眠のような身体症状に比べたら、そんなに深刻な症状ではありません。
それでも、心豊かな人生を送るためには季節感を大切にしたいですよね。
私の通っていたリワーク先では、季節ごとのイベントを重視していました。
3ヶ月のプログラムの期間だけでも、クリスマスパーティー、新年会、ひな祭り、お花見を体験することができました。
そこから学んだのは、「形から入る」ということです。
例えば、クリスマスならケーキとチキンを用意して三角帽を被ってしまえば、なんとなくそれらしい気分になります。
今日は大晦日なので、夜には年越し蕎麦を茹でて、「ゆく年くる年」でも観ながら少しでも季節感を取り戻せたらいいなと思っています。
それでは皆様、よいお年をお迎えください!!
以上